2023/01/27 19:00

2022年秋からはじまりました革バッグのブランド『AN・G・EL』についてご紹介します。
AN・G・EL (アン・ジ・エル)のブランドストーリーとブランドを始めるにあたり印象的だった背景をお伝えします。

AN・G・EL story

熟練した職人が手仕事でパーツを切り出し細かな魔法を掛けながら仕上げていく、品のある高級感を纏った『普段使いのタフで機能的、シンプルで美しい』バッグ。

『タフで機能的、シンプルで美しい』
洗礼されたデザインはタイムレスでさまざまな場面に溶け込めるバッグの姿と機能を持ち、手仕事で組み立てられて端正な形になります。
通称TOTTOという生後6ヶ月から2年以内の子牛(kip cow leather)の革を、なめらかなしなやかさを持たせるために天然由来の鞣し剤と染料を用いて仕上げます。


『熟練した職人技』
皮革を整えるすべての工程を終えた皮革を表と裏に2枚張り合わせ、内側からステッチを入れていく組み立ては高度な職人技が求められます。ダブルフェイス仕様の特性から丸味を帯びた綺麗なフォルムでタフなバッグが完成します。組立は熟練した職人が手仕事でパーツを切り出し細かな魔法をかけながら、品格を纏った普段使いのタフで機能的、シンプルで美しいバッグに仕上げます。

Bangladeshの更なる繁栄に微力ながら寄与できるブランドに成長していくことをいつも心掛けています。

 topics
長い間温めていた良質なバッグをつくる企画が始動したのは2022年5月の事でした。
『良質な皮革を使用して技術に優れた革職人が一針一針ステッチを掛けながら革と会話をしながら作り上げる
シンプルで飽きのこない、控えめでありながら自立したデザインと耐久性能に優れて機能的なバッグをつくる。』
かなり欲張りな思考と嗜好を併せ持つバッグを作れる工房を探す事が長い間できませんでした。

初めはイタリアのフィレンツェにある工房を予定して取引の要請を伝えました。
この工房は私が会社を始める前に長い間働き多くの経験をさせてくれた会社で取引関係があり、私が担当していた工房です。紆余曲折があって長い期間この工房との接点はありませんでしたが、一時期は多くの仕事を介し多くの時間を共有した工房です。久し振りにメールで取引の要請を当時の生産のマネージャーに送り回答を待っていると残念な内容のメールを受け取る事になったのです。イタリアの革産業が以前のように世界一のクオリティーを保つことができない環境下に置かれている事を知り、イタリアでの生産を諦める事にしました。そのマネージャーは私に提案をしてくれました。イタリアでは革製品のクオリティーを高度な次元で保ちながら物つくりをしたいと願う人たちはバングラデシュへ移っているという話でした。

その理由は説明を始めると長くなりますのでここでは省きますが、バングラデシュは外貨を獲得するために外国籍の会社に素晴らしい待遇と環境を用意して受け入れる政策を行っています。この政策を受け入れた多くのイタリア革産業に関わる『人=技術,機械、原料』の移動が行われています。イタリア人の『タンナー・組立職人・オペレーション』等の優れた人材はバングラデシュで経験に裏打ちされた技術を惜しみなくバングラデシュの若い世代に継承しながら、輝いていたイタリア革産業を継承しています。私達は紹介を受けたある工房と取引きが始まり、こまやかなコミュニケーションを基本に満足のいく商品を作る事を実現することができたことは大きな喜びです。

これからも多くの方々に支持を得られる上質なバッグを提案していくことをお約束します。

次週ではAN・G・ELのバッグの説明をしたいと思います。