2023/02/03 18:51



AN・G・EL (アン・ジ・エル)のバッグの中で最もブランドのフィロソフィーを表現している商品をご紹介します。熟練した職人が手仕事でパーツを切り出し細かな魔法を掛けながら仕上げていく、品のある高級感を纏った『普段使いのタフで機能的、シンプルで美しい』バッグ。この精神性にもっとも相応しいと思う#BUCKET BAGについてご紹介します。そもそもバケットバッグと称される名前の由来は、フランスパンの「バゲット」からのようです。バケットバッグの代名詞でもある短いショルダーストラップで小脇に抱えるシンプルな形がまるでバゲットように見えたから。豊かな心から生まれた呼び名であることを感じさせてくれます。
日本ではバケツ型のバッグとも呼ばれて人気の高いデザインです。最初のコレクションとしてBUCKET BAGは2種類のサイズを用意しました。LARGEのサイズは幅が35cm,高さが37cmで少し大きめですがその分収納容量が大きいのでとても利用範囲が広くなると思います。日頃の買い物でデパ地下の食料品売り場やスーパー等で食材などを放り込めることもできます。お洒落に使用もできますし、普段使いとしての役割も立派に果たせるのです。食材などが入っている光景をみるとその方のセンスが感じられて好感度が上がると思います。SMALLのサイズは幅が26cm,高さが28cmで使いやすいサイズ感でちょっとしたお出かけの時や通勤時での使用にお薦めです。トップが広がり過ぎないように革紐で閉じる事ができる仕様になっています。
『革として使えるために』
なめらかで丁寧に仕上げられた植物なめしのキップレザー(子牛の革)を使っています。生後1年くらいの革は軽量で柔らかい特性がありますが、鞣す時にはオイルを通常時の3倍の量を使用することで上品なツヤ感をもった美しい革に仕上げています。イタリアやドイツのタンナーと呼ばれる革を鞣す職人から指導を受けて習得した職人が携わっています。サスティナブルの観点からでは、ファッションの為に犠牲になる革と違い、主に食用からの産物として、そして地球環境の汚染にもなりえるので使わなくてはいけない素材として活用することでアパレルにも適している理由があります。
『バッグを組み立てる』
はじめの作業はカッターという専門職の職人がパーツを1パーツごとに裁断をします。ハンドメードで行う組み立てでは、正確な作業が必要なので、ミリ単位で測り革の部分部分の厚みを整えながらの作業になります。次に組み立て作業になりますが、機械があれば製品を簡単に作る事もできます。しかし、AN・G・ELのバッグは職人の手を頼りに工程の80%以上を手仕事で行います。この工場はバングラデシュでも最も難しいとされる仕事を一手に引き受けて成長してきましたので、職人たちの技量は世界でもトップクラスが揃っています。

『BUCKET BAGの組み立て工程』
デザインはとてもシンプルなので皮革の質と縫製技術の差がはっきりと表れるアイテムです。皮革はキップレザー(子牛の革)を2枚張り合わせて縫い上げています。完成された時のイメージとしては自然な丸みと風合いを出すために2枚の革を張り合わせる仕様が必要でした。2枚の皮革を内側から縫い上げていくためには、繊維の密度や部位の選択、接着剤の使い方等の知識が必要で、多くのノウハウと熟練した高い技術が必要です。2枚の革を縫い上げるためには、革がズレてしまわないようにすることが最も難しい技術の1つです。本体の自然で凛とした姿を補足するようにしっかりと取り付けられているショルダーストラップにも細かいステッチが強度を持たせるための計算から施されている事がわかります。このように細心の注意をしながら作られた完成品は愛着をもって長い間お使いいただけるバッグに相応しい姿になります。

デリケートな皮革の場合では水分に対して弱い側面があるので、雨などで濡れたと時はふき取って、定期的に保湿クリーム等でのメンテナンスもお願いします。とても上質な天然皮革なので普段使いとして高い頻度でお使いいただくことでこのBUCKET BAGの良さを感じていただけると思います。そして天然皮革の経年変化も楽しんでいただける筈です。